キッチンカーを始めるには何が必要かを8ステップで解説。食品衛生責任者の取得、保健所の営業許可、車両の準備、出店場所の確保までの手順と、車両・許可・初期食材を含む総額250〜350万円の内訳をまとめました。
キッチンカーを始めるには、コンセプト設計から開業届の提出まで8つの工程があり、車両・営業許可・初期の食材費を含めて総額250〜350万円が目安です。キッチンカーの開業相談を受けてきたSHOP STOPが、必要な資格と設備、資金調達の選択肢、つまずきやすい点を順に解説します。
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キッチンカー開業の費用と期間の早見表
キッチンカー開業の初期費用は250〜350万円が目安です。何にいくらかかり、どの順で準備するかを最初に一覧で確認しましょう。
項目 | 目安・内容 |
初期費用の総額 | 250〜350万円(調達方法で変動) |
主な内訳 | 車両の購入・改造、営業許可の取得、初期の食材費 |
食品衛生責任者の資格 | 各都道府県の1日講習で取得 |
営業許可の流れ | 事前相談→申請書提出→車両検査→許可証交付 |
キッチンカーとは
キッチンカーとは、飲食物の調理や販売ができる設備を備えた移動販売車のことです。車両内で調理を行い、イベントや公園、オフィス街など様々な場所で営業が可能なため、固定店舗に比べて初期費用が抑えられ、柔軟に出店場所を変えられる点が特徴です。
キッチンカーは、収益性の高さや柔軟性が魅力ですが、収益管理も重要なポイントです。特に、適切に収支を管理し、税務面での手続きを行うことで、安心して事業を運営することができます。確定申告はその一環として欠かせない手続きのひとつです。収益管理や税務手続きについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
キッチンカーと移動販売との違い
キッチンカーは、調理設備を備えた車両で飲食物をその場で調理・販売する形態の飲食店です。一方、移動販売は、商品を車両や屋台で販売する形式全般を指します。飲食物以外も含まれ、キッチンカーがなくても可能です。
また、キッチンカーで飲食物を販売する場合は、保健所の営業許可や食品衛生責任者の配置が必要となる点も異なります。
キッチンカー(移動販売)を開業するメリット4つ
開業資金や家賃・人件費などが抑えられる
固定店舗の飲食業のように、家賃や光熱費、店舗の大きさに合わせた人件費などの大きな出費を最小限に抑えられます。
オフィス街や住宅街、商業エリアなどさまざまな環境へ出店できる
営業許可証があれば、オフィス街やイベントなどお客様の多い場所へ移動して販売することができます。
料理や車でこだわりを表現できる
とことんこだわった料理をお客様に提供できるのはもちろん、キッチンカーの内装や外装など、すべてに自分なりのこだわりを詰め込んで表現することができます。
出店場所を移せるため売上の落ち込みに対応しやすい
キッチンカーは営業場所が固定されていないため、人の流れが変わったときに出店先を移して対応できます。固定店舗のように家賃を払い続けたまま客足の回復を待つ必要がない点が、固定店舗との違いです。例えばオフィス街のランチ需要が落ちた時期に住宅街へ移り、在宅勤務者向けに営業するといった切り替えができます。ただし移動先の出店場所をあらかじめ確保できていることが前提で、場所がなければこの強みは働きません。
キッチンカー開業の8ステップ【準備の全手順・費用の目安つき】
キッチンカー開業は「コンセプト設計→資金調達→資格・許可→車両準備→メニュー開発→出店場所の確保→集客準備→開業届」の8ステップで進みます。以下で各ステップのポイントを順に解説します。
STEP1: コンセプト設計と事業計画
まずは「誰に」「何を」「いくらで」売るのかを明確にします。ターゲット層や販売シーン(平日ランチ、イベント、観光地など)を決め、それに合わせて商品の方向性や価格帯を設定します。同時に収支計画を作成し、売上目標と経費(原材料費、ガソリン代、イベント出店料など)を具体的に試算しておくことが重要です。
STEP2: 資金調達・補助金の検討
必要な初期費用を把握したら、自己資金だけで足りるかを確認し、不足分は融資や補助金を検討します。融資は日本政策金融公庫の創業融資や自治体の制度融資が代表的。補助金は「小規模事業者持続化補助金」などが利用できる場合があります。審査や申請に時間がかかるため、早めの着手が望ましいです。
STEP3: 資格取得と営業許可
飲食物を販売するには、各都道府県で実施される「食品衛生責任者」資格が必須。1日の講習を受けるだけで取得可能です。その後、営業地を管轄する保健所に営業許可を申請します。流れは【事前相談→申請書提出→車両検査→許可証交付】が一般的です。
STEP4: キッチンカーの準備
車両は新車・中古・改造車などから選びますが、保健所の基準を満たす設備(2槽以上のシンク、給水・排水タンクの容量、手洗い設備など)を備える必要があります。購入前に必ず管轄保健所へ仕様を確認し、必要に応じて改装を行います。
STEP5: メニュー開発と仕込み場所の確保
看板メニューは味や見た目の魅力だけでなく、提供スピードや原価率も考慮します。材料費・人件費・光熱費を含めた原価計算を行い、利益率を確保します。仕込みは保健所の許可を得た営業用厨房(シェアキッチンや飲食店の空き時間利用など)で行う必要があります。
STEP6: 出店場所の確保
出店場所は、イベント出店募集サイト、商業施設のマッチングサービス、地域主催イベント、店舗や企業との直接交渉などで探します。平日と休日、昼と夜で異なる営業場所を組み合わせることで、売上の安定化が図れます。
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STEP7: 集客準備
SNS(InstagramやX)で開業前から情報発信を始め、プレオープンやメニュー試食会を行うと効果的です。また、のぼり旗やA型看板、メニュー表など視覚的な販促物も用意しておきます。
STEP8: 開業届の提出
営業開始までに税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。あわせて青色申告承認申請書を提出すると、赤字の繰越控除など税務上の扱いを受けられます。ただし青色申告特別控除の額は申請だけでは10万円で、55万円や65万円にするには別途要件を満たす必要があります。要件は本記事の「キッチンカーを始めるには何が必要?準備物チェックリスト」で解説しています。
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キッチンカーを始めるには何が必要?準備物チェックリスト
キッチンカーを始めるには、資格・許可・車両設備・場所の4種類の準備が必要です。8ステップの中で登場した必要なものを、一覧にまとめました。
- 資格:食品衛生責任者を1名以上。各都道府県の1日講習で取得でき、栄養士・調理師の免許保持者は受講免除。修了証そのものに有効期限はないが、2021年6月施行の改正食品衛生法により、営業許可施設の食品衛生責任者には定期的な講習会を受講する努力義務が課されている。管轄の保健所または食品衛生協会の案内を確認する
- 許可:営業地を管轄する保健所の営業許可。事前相談→申請書提出→車両検査→許可証交付の順に進む
- 車両設備:運転席と調理場の仕切り、シンクの数と大きさ、給水タンクと排水タンクの設置と容量、換気扇、手洗い場所・石鹸・消毒
- 場所:保健所の許可を得た営業用厨房での仕込み場所と、営業する出店場所の2つ
- 届出:営業開始までに税務署へ個人事業の開業・廃業等届出書を提出。青色申告承認申請書を出しただけでは青色申告特別控除は10万円である。55万円の控除には、正規の簿記の原則(一般には複式簿記)による記帳と、そこから作成した貸借対照表・損益計算書を確定申告書に添付して期限内(翌年3月15日)に提出することが必要になる。65万円の控除には、55万円の要件に加えて、確定申告書・貸借対照表・損益計算書等の提出を期限までにe-Taxで行うか、仕訳帳と総勘定元帳を優良な電子帳簿の要件を満たして電子データで保存し届出書を提出するかのいずれかが必要である(出典:国税庁タックスアンサーNo.2072 青色申告特別控除 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm )
キッチンカー(移動販売)の開業に必要な資格
キッチンカーを開業するためには、保健所の許可だけでなく、食品衛生責任者者の資格が必要になります。
食品を扱うキッチンカーには、食品衛生責任者を必ず1名以上配置しなければなりません。食品衛生責任者は、各都道府県の食品衛生協会が開催している「食品衛生責任者養成講座」を受講することで取得できます。ただし、栄養士や調理師などの免許を取得している人は受講が免除されます。修了証には有効期限がないので、更新の必要はありませんが、数年に1度の実務講習会の受講が義務付けられている場合があります。開催回数や定員数が決まっているので、確認しておきましょう。
営業に欠かせないキッチンカー(移動販売車)選び
キッチンカーの調達方法は複数あり、それぞれの方法にメリット・デメリットがあります。
新車のキッチンカー製作を専門業者に依頼する
キッチンカーの製作を専門にしている業者に依頼して制作してもらう方法です。扱う商材や売り方、コンセプトなど具体的なイメージを固めてから相談するとスムーズに進められます。製作会社によっては、価格やデザイン、アフターフォローなど、得意分野や強みが違うので、自分のイメージに合う製作会社を見つけましょう。
中古キッチンカーを購入する
中古のキッチンカーは設備をそのまま使用、または一部を変更するだけで営業可能なことが可能なので費用を抑えることができます。一方で、中古車は買って初めて発覚する不備も多く、その修理費用を含むと新車価格を超えてしまうリスクもあります。選ぶ際は、できるだけ走行距離の短かさや、営業に必要な設備が揃っているのかなどを入念にチェックすることをお勧めします。
キッチンカーをレンタルする
レンタルの一番のメリットは、飲食店営業許可証を取得している車をレンタルできるので、面倒な手続きが必要ありません。ただし実際に営業するには、出店する地域の保健所の許可が必要なため、どこの保健所から許可を得ているのか確認しましょう。また、レンタルは高額になるため注意が必要です。
自分で車を改造する
新たに購入したバンや軽トラックなどの車を、改造してキッチンカーにする方法です。営業許可が取れるようシンクの大きさや数、給・排水タンクなど必要な設備を保健所に確認しておきましょう。また、掃除のしやすさや動きやすさなど、実際の使い勝手を考慮するのを忘れずに。ただ、リスク・難易度ともに高いのでやはりプロに頼むのがおすすめです。
営業許可の取れる設備
キッチンカーを開業するためには、管轄の保健所から営業許可をとらなければなりません。各保健所によってチェック項目は異なりますが、最低限クリアしなければならない設備があります。
- 運転席と調理場が仕切られている
- シンクの数と大きさ
- 給水タンクと排水タンクの設置と容量
- 換気扇の設置
- 手洗い場所・石鹸・消毒の設置
キッチンカー(移動販売)の開業に必要な資金調達方法
キッチンカーの開業には、車両の購入や改造、営業許可の取得、初期の食材費など、さまざまな費用がかかります。一般的には250万円から350万円程度が目安とされています。以下に、具体的な資金調達方法を紹介します。
自己資金
自己資金を使うことで、借入れのリスクを避けることができます。貯金や家族からの支援を活用する方法です。
融資
日本政策金融公庫や銀行からの融資を受ける方法があります。融資を受けるためには、しっかりとした事業計画書が必要です。事業計画書には、ターゲット市場、競合分析、収支計画などを詳細に記載しましょう。
補助金・助成金
政府や自治体が提供する補助金や助成金を活用する方法です。例えば、「地域創造的起業補助金」や「ものづくり補助金」などがあります。これらの補助金は返済義務がないため、資金調達の大きな助けとなります。
クラウドファンディング
クラウドファンディングを利用して、広く資金を募る方法もあります。SNSを活用してプロジェクトを広め、多くの支援者を集めることができます。
キッチンカー(移動販売)の開業に使える補助金・助成金
地域創造的起業補助金
新しく事業を始めようとする事業主を対象に、国や地方公共団体が補助してくれる制度です。創業資金の2/3と金額が大きく、返済義務はありませんが、一定の利益が認められた場合は、返済義務が発生する場合もあります。補助金が事業の経費に使われること、認定市町村での開業や従業員1名など、補助申請や対象者には条件があります。公式サイトはこちら
ものづくり補助金
正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業」といい、サービス、ものづくり、設備投資に対して国から支給される補助金です。原則として返済の必要がないため、少ない自己負担で設備投資が可能になります。公式サイトはこちら
地域雇用開発助成金
雇用機会の少ない地域などで新たに事業を始める開業者を対象に、厚生労働省がおこなう助成金です。助成金額は50~800万円で、厚生労働省のホームページや管轄の労働局で対象地域が確認できます。対象地域での創業や2人以上の雇用などの申請条件があります。
補助金と助成金の違いを知っておこう
公的な機関から支給される制度に補助金と助成金があります。どちらも返済義務はありませんが、細かい部分で違いがあるため、しっかりと確認しておきましょう。
- 補助金 国の政策目的にあった事業の取り組みに、資金の一部を支給する制度です。公益性が求められるため、一定の条件や申請、審査が必要です。予算が限られているため、条件の整った会社が申請しても審査を通らない場合もあります。
- 助成金 厚生労働省が管轄している支援金です。条件を満たしていれば、ほぼ受給できるのが特徴です。通年を通して募集していますが、人気の助成金は早めに終了となる場合もあります。
キッチンカー(移動販売)の開業で失敗する理由は?
キッチンカーの開業には多くのメリットがありますが、失敗するリスクも存在します。以下に、失敗しやすいポイントとその対策を紹介します。
出店場所の選定ミス
出店場所が悪いと、客足が遠のき売上が伸びません。事前にターゲット層が多く集まる場所をリサーチし、イベント会場やオフィス街、住宅街など、適切な場所を選びましょう。
価格設定のミス
価格設定が高すぎるとお客様が離れ、低すぎると利益が出ません。原価計算をしっかり行い、適正な価格を設定することが重要です。
集客不足
SNSを活用したマーケティングが効果的です。InstagramやTwitterで出店情報やメニューの写真を投稿し、フォロワーを増やすことで集客力を高めましょう。
天候や天災、感染症の影響
天候や天災、感染症などの不可抗力による影響も考慮する必要があります。悪天候時には出店を控えるなど、柔軟な対応が求められます。
衛生管理の不備
食品を扱うため、衛生管理は非常に重要です。保健所の営業許可を取得し、食品衛生責任者の資格を持つことが必須です。
キッチンカーの開業は、しっかりとした準備と計画が成功の鍵です。この記事を参考に、具体的なステップを踏んで夢のキッチンカー開業を実現しましょう。
開業前に決める順序|コンセプト・車両・場所は後戻りできない
キッチンカーを始めるとき、決める順序を間違えると車両を作り直すことになります。コンセプト、車両の設備、仕込み場所、出店場所の4つは互いに依存するため、次の順で確認してください。
何を売るかを最初に決める
最初に決めるのは、誰に、何を、いくらで売るかです。ターゲット層と販売シーンを先に決めないと、車両の大きさも設備も決められません。同時に収支計画を作成し、売上目標と経費を具体的に試算しておく必要があります。この段階が固まっていないまま資金調達や車両探しを先に進めると、後からコンセプトに合わせて車両を作り直すことになり、時間と費用の両方が余計にかかります。開業の8ステップの中で最初に着手すべき理由は、後続のすべての工程がここでの決定に依存しているためです。
車両の設備は保健所に確認してから決める
メニューが決まったら、必要な設備を管轄の保健所へ確認してから車両を購入・製作します。確認すべき項目は、運転席と調理場の仕切り、シンクの数と大きさ、給水タンクと排水タンクの設置と容量、換気扇、手洗い場所と石鹸と消毒です。営業許可の基準は2021年6月の食品衛生法改正で国の参酌基準に整理されましたが、給水タンクの容量や取り扱える品目数など運用の細部は自治体によって異なる場合があります。車両を発注してから設備の不足が判明すると改造費がかさむため、営業する地域を管轄する保健所へ事前相談を済ませてから車両の仕様を決めてください。政令指定都市や中核市では独自基準を設ける保健所も残っており、全国一律に統一されたわけではありません。
仕込み場所は車両と同時に確保する
仕込みは、保健所の許可を得た営業用厨房で行う必要があります。車両内の設備だけで仕込みが完結するとは限らず、シェアキッチンや飲食店の空き時間を借りる方法があり、これを車両の準備と同時並行で確保します。仕込み場所を後回しにすると、車両が完成しても営業許可が取れなかったり、仕込みができず営業を始められない状態になります。車両選びと仕込み場所の確保は、片方が終わってから次に進む順番の工程ではなく、並行して進める工程として扱ってください。
出店場所は移せることを前提に複数確保する
出店場所は、平日と休日、昼と夜を組み合わせて複数確保します。キッチンカーは出店場所を移せるため、人の流れが変わったときに出店先を切り替えて対応できる点が固定店舗との違いです。ただしこの強みは、移動先の出店場所をあらかじめ確保できていることが前提で、場所を用意していなければ強みが活きません。コンセプトと車両が決まっていても、出店場所の当てがない状態で開業すると、集客が落ちたときに切り替える先がなく、固定店舗と同じように客足の回復を待つしかなくなります。
準備の中で最も後回しになりやすいのが出店場所です。募集中の出店場所の条件を先に見ておくと、車両の大きさとメニューを決めやすくなります。
➡️ 募集中の出店場所を見る
キッチンカー開業に関するよくある質問
キッチンカー開業に必要な資格は何ですか?
食品衛生責任者の資格と営業許可が必須です。食品衛生責任者は、各都道府県の1日講習で取得できます。営業許可は営業地を管轄する保健所へ申請します。流れは事前相談→申請書提出→車両検査→許可証交付が一般的です。
キッチンカー開業の初期費用はいくらですか?
250〜350万円程度が目安です。車両の購入・改造、許可証取得、初期在庫が主な内訳で、新車製作・中古購入・自己改造・レンタルのいずれを選ぶかで大きく変わります。
開業準備はどのくらいの期間がかかりますか?
資格講習は1日で取得できますが、営業許可は事前相談から車両検査・交付まで複数の工程があり、補助金申請も審査に時間がかかります。逆算して早めに着手するのが安全です。
開業で失敗しやすい原因は何ですか?
出店場所の選定ミス、商品の提供スピード不足、価格設定のミス、集客不足、天候・感染症の影響、衛生管理の不備が代表例です。継続して出店できる場所の確保が特に重要です。
キッチンカー開業の初期費用の内訳は何ですか?
車両の購入・改造費が最も大きく、次いで、初期の食材・容器の購入費です。合計で250〜350万円程度が目安で、車両を新車製作・中古購入・自己改造のどれにするかで大きく変わります。
キッチンカーは未経験でも始められますか?
飲食業の実務経験そのものは開業の必須要件ではありません。必須なのは食品衛生責任者の資格と、営業地を管轄する保健所の営業許可です。ただし本記事で挙げた失敗の原因のうち、出店場所の選定ミス・価格設定のミス・集客不足は経験の差が出やすい部分です。未経験から始める場合は、原価計算と出店場所の確保を開業前に詰めておく必要があります。
キッチンカーを始めるには何から着手すればよいですか?
最初はコンセプト設計と事業計画です。誰に何をいくらで売るかを決め、販売シーン(平日ランチ、イベント、観光地など)に合わせて商品の方向性と価格帯を設定します。同時に売上目標と経費(原材料費、ガソリン代、イベント出店料など)を試算します。ここが決まらないと車両の大きさも設備も決められないため、資金調達や車両探しより先に着手します。
キッチンカーの営業許可はどこで取りますか?
営業する地域を管轄する保健所へ申請します。流れは事前相談・申請書提出・車両検査・許可証交付の順です。車両側で満たす必要がある設備は、運転席と調理場の仕切り、シンクの数と大きさ、給水タンクと排水タンクの設置と容量、換気扇、手洗い場所・石鹸・消毒です。施設基準は2021年6月の食品衛生法改正で国が定める参酌基準に基づく形へ揃いましたが、給水タンクの容量と取り扱える品目数の考え方など、運用上の取り扱いが自治体によって異なる部分が残っています。車両を購入・製作したあと、営業する地域を管轄する保健所へ申請します。営業許可は営業地を管轄する保健所ごとに交付されるため、別の自治体で継続的に出店する場合は、その地域を管轄する保健所へあらためて確認が必要です。施設基準は2021年6月の食品衛生法改正で国の参酌基準に整理されましたが、給水タンクの容量や取り扱える品目数など、運用の細部には自治体差が残っています。出店予定地の保健所へ事前相談をしてから車両の仕様を決めるのが確実です。
保健所の営業許可基準は全国共通ですか?
2021年6月の食品衛生法改正で施設基準は国の参酌基準に揃いましたが、給水タンクの容量や取り扱える品目数など、運用の細部は自治体によって異なる場合があります。政令指定都市や中核市では独自基準を設ける保健所も残っています。出店予定地の保健所へ事前相談で確認するのが確実です。
キッチンカーの営業許可は複数の自治体で使えますか?
営業許可は営業地を管轄する保健所ごとに交付されるため、別の自治体で継続的に出店する場合は、その地域を管轄する保健所へあらためて確認が必要です。施設基準の共通化は進んでいますが、運用の細かい取り扱いには自治体差が残っています。なお埼玉県のように、県内のいずれかの自治体で受けた許可を県内全域で有効とする取り扱いをしている地域もあります。
青色申告特別控除を55万円や65万円にするには何が必要ですか?
55万円控除には複式簿記による記帳と、貸借対照表・損益計算書を確定申告期限(翌年3月15日)までに提出することが必要です。65万円控除にはこれに加え、確定申告書等をe-Taxで提出するか、仕訳帳と総勘定元帳を電子帳簿の要件で保存することが必要です(出典:国税庁タックスアンサーNo.2072)。製作する前に、管轄の保健所へ仕様を確認してください。
キッチンカー(移動販売)の開業に困ったら?
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「こだわり」を詰め込んだキッチンカー(移動販売)で開業しよう
初期費用が抑えられ、さまざまな場所で出店できるメリットがあるキッチンカーですが、一番の魅力は「固定店舗と同じような料理と接客」で勝負できるところではないでしょうか。その反面、開業するまでに必要な資格や設備、許可申請やメニュー開発など多くの準備が必要になります。どんな商材を、どんな場所で、どんな風に販売するのか、方向性や計画性をしっかり考えて準備を進めましょう。
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執筆者:Mellow編集部
キッチンカーマガジンは、キッチンカー(フードトラック)に特化した情報を発信する専門メディアです。導入事例や経営ノウハウ、営業に関する手続きまで幅広く網羅しており、これから始める方や運営中の方に役立つ実践的な情報が満載です。また、数々のスポーツから国際イベントまで豊富なサポート実績から、イベントの企画/キッチンカーの誘致に関する情報もお届けします。
監修者
石澤 正芳
株式会社Mellow 代表取締役社長兼CEO
2000年代初頭、キッチンカー事業者の「個の強さ」に感銘を受け、自身でキッチンカーを開業。
その後、空きスペースとキッチンカーのマッチング事業を立ち上げ、当時都内最大規模まで成長させる。その経験から移動販売ビジネスのDXに着目し、2016年株式会社Mellowを共同創業。
2018年より代表取締役。社会にとってより良い持続可能な賑わい創出、ローカルコミュニティの再構築など、様々なステークホルダー視点を取り入れながらキッチンカーのプラットフォームを創造している。
向 剛志
株式会社Mellow 執行役員
大手グルメ情報サイト「ぐるなび」で、営業や投資チームに所属。東名阪 1,000店舗以上の飲食店販促や経営支援に従事したのち、 モビリティプラットフォーム「SHOP STOP」を運営する株式会社Mellowへ入社。キッチンカー開業支援事業を立ち上げ。これまで300店舗以上のキッチンカー開業相談を請け負っている。