かき氷は、夏の定番スイーツとして、幅広い世代に愛されています。そんなかき氷の移動販売は、初期費用が抑えられる、利益率が高い、メニューの種類が豊富など、さまざまなメリットがあります。しかし、気温や気候によって売上が左右されやすい、差別化が難しいといったデメリットもあります。
そこで、この記事では、かき氷の移動販売で成功するためのポイントをご紹介します。
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かき氷の移動販売(キッチンカー)をするメリット
キッチンカーで「かき氷」を販売するメリットは大きく以下の3点です。・客層が幅広い・利益率が高い・メニューの種類が豊富それぞれに関して詳細をお伝えします。
客層が幅広い
かき氷は大人から子どもまであらゆる年齢層に知られており、とても人気があります。男性や小さなお子さん、中高年の方など、普段あまりキッチンカーを利用しない客層にも好まれるので、その分売上も高くなります。特に屋外のイベント人気が高く、夏祭り、プール、遊園地などのイベントや集客施設での出店する方が増える傾向です。
利益率が高い
かき氷の原価は、ブロック氷やシロップ、容器、スプーンなど、合計で100円前後が一般的です。一方、キッチンカーでかき氷を販売する場合の相場は、300~500円程度です。つまり、1杯あたり200~400円の利益を出すことができます。これは、他のキッチンカーメニューと比べてもかなり高い利益率です。そのため、自家製シロップやトッピングなどにこだわったとしても、しっかり利益を確保しやすいというメリットがあります。
メニューの種類が豊富
かき氷は、シロップやトッピングを変えるだけでメニュー数を増やせます。また、近年かき氷のバリエーションがとても豊富になったこともあり、メニューの自由度が高いのも魅力です。自家製シロップや果物、スイーツなどをトッピングしたオリジナルメニューも受け入れられやすいので、ぜひ試してみて下さい。
フードロスが出にくい
かき氷の移動販売ではフードロスが出にくいです。主な材料である氷は保存が容易で、長期間のストックが可能です。シロップやトッピングも保存期間が長いため、使用期限を気にせずに在庫管理ができます。また、かき氷はオーダーメイドで提供されるため、必要な量だけを作ることができ、無駄が少なくなります。このように、食品廃棄が少なく、コスト効率も高いです。
かき氷の移動販売(キッチンカー)をするデメリット
かき氷のデメリットは、大きく2点あります。・気温や気候によって大きく売上が左右されること・かき氷を出店する事業者が多く差別化が難しいこと
気温や気候によって大きく売上が左右されること
暑い時期であれば、多くの方が購入する可能性がありますが、寒い時期になると購入意欲が低下して、売り上げが下がる傾向です。したがって、かき氷だけではなく、季節に応じて他のメニューを提供できるよう計画を立てることが重要です。
かき氷を出店する事業者が多く差別化が難しいこと
イベントなどで他の事業者がかき氷を提供しているケースが出てきます。そのため、差別化要素を付けなければ売り上げが下がってしまう可能性があります。
かき氷の移動販売(キッチンカー)に必要な資格
かき氷の移動販売を開始するために必要な資格を紹介します。他メニューでも必須の資格となるため、必ず取得しましょう。
食品衛生責任者
食品を取り扱う店では、食品衛生責任者の資格を持つ人が1人以上必要です。飲食店の資格と聞くと調理師免許を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、食品衛生責任者の資格さえあれば調理師免許はなくても開業できます。資格を得るには、各都道府県の食品衛生協会で行っている講習会を、予約の上で受講します。栄養士・調理師などの資格があれば講習会の受講は不要なため、申請のみで取得が可能です。食品衛生責任者の資格を得るには講習会の受講が必要ですが、予約が多く希望の日程で受講できないケースもあります。日程に余裕を持って講習会を予約することが、食品衛生責任者の資格を取る上で重要です。
飲食店営業許可
キッチンカーに対しての営業許可も必要です。キッチンカーを営業する地域の保健所に、営業許可の申請をして取得します。有効期限は5年間で、それ以降は更新が必要となります。また、かき氷は飲食店営業許可に該当します。営業許可の基準は保健所によって異なるので、必ず保健所に問い合わせてから車両などの準備に入るようにしましょう。
かき氷の移動販売(キッチンカー)営業に必要な設備
かき氷の移動販売で営業するために必要な設備をご紹介します。事前に準備を行い、スムーズに営業開始できるようにしましょう。
かき氷機
かき氷機は、かき氷を作るための機械です。かき氷機には、大きく分けて、「ブロックアイス式」と「キューブアイス式」の2種類があります。
ブロックアイス式:ブロックアイスを使用してかき氷を作ります。フワフワとした食感のかき氷を作ることができます。
キューブアイス式:キューブアイスを使用してかき氷を作ります。シャリシャリとした食感のかき氷を作ることができます。かき氷機を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
タイプ:ブロックアイス式かき氷機とキューブアイス式かき氷機のどちらを選ぶか決めましょう。
性能:かき氷の量や作るスピードなどを考慮して、必要な性能のかき氷機を選びましょう。
価格:かき氷機の価格は、性能や機能によって異なります。予算に合わせて選びましょう。
冷蔵庫
冷蔵庫は、シロップやトッピングなどの食材を保管するためのものです。冷蔵庫は、業務用冷蔵庫を選びましょう。業務用冷蔵庫は、一般的な家庭用冷蔵庫よりも容量が大きく、耐久性も高いです。ただし、キッチンカーのサイズを考慮して適切なサイズを選びましょう。
冷凍ストッカー
「冷凍ストッカー」は、キッチンカーでかき氷を提供する際に多くのオーナーが利用する重要な設備です。大きなブロックアイスを保存できるため、フワフワのかき氷を作りたい人には特に便利です。また、自宅で仕入れた食材を保管する際にも役立ちます。
注意点:キッチンカーでは自宅製氷は禁止 食中毒防止のため、保健所の規定でキッチンカーで自宅や車両の製氷機で作った氷を使用することは禁止されています。必ず業者から仕入れた氷や市販のロックアイスを使うようにしましょう。
その他
その他に車両装飾やメニュー看板など、かき氷を入れるための容器やスプーン、必要に応じてテーブルなどを用意して、お客様が快適に利用できるような準備をしましょう。
キッチンカーでかき氷屋を営業する際の注意点
氷の原料として使用する水の管理が重要です。水の管理が十分であれば、氷温で微生物が増殖する危険性は極めて低いと考えられます。そのため、市販の氷などを利用することを推奨いたします。
キッチンカーでのかき氷屋の営業を成功させるポイント
キッチンカーでのかき氷販売の成功には差別化と設備が重要です。
他店との差別化を図る
独自のトッピングや地元食材を使用した自家製シロップを提供することで、競争力を高めることができます。また、見た目にこだわり、SNS映えするような鮮やかな盛り付けを心がけることも重要です。これにより、顧客の注目を集め、リピーターを増やすことができます。
軽トラック型キッチンカーの導入
軽トラック型のキッチンカーは小回りが利き、公園やイベント会場などの出店場所に適しています。また、冷蔵庫や冷凍庫を備えた設備を整えることで、アイスクリームやかき氷の品質を保ち、安定した販売が可能になります。さらに、1~2人での運営がしやすいため、人件費の削減にもつながります。
まとめ
かき氷の移動販売のメリットは、客層の幅広さ、利益率の高さ、メニューの豊富さ。デメリットは、気温や気候の影響を受けやすいこと、差別化が難しいことです、成功のポイントは、出店場所や出店時間の選定、メニューの開発、衛生管理の徹底などが挙げられます。