コロナの影響を受け、固定店舗で営業している飲食店はコロナ対策が取りやすい業務形態としてキッチンカー(移動販売車)への関心が高まっています。
本記事では、キッチンカー製作にあたり知っておくことや、自作・業者依頼・リースする場合のメリットとデメリットや費用の相場について解説します。
目次
- 開業実績多数!無料キッチンカーセミナー開催中
- キッチンカー(移動販売車)製作の前に知りたい!販売のために必要な設備
- キッチンカー(移動販売車)に最低限必要な設備
- キッチンカー(移動販売車)で作るものに応じて必要な設備
- キッチンカー(移動販売車)の車両調達方法は4つ
- 1. キッチンカー(移動販売車)を自作するメリット・デメリット
- メリット1. 費用が安く抑えられる
- メリット2. カスタマイズがしやすい
- デメリット1. 時間と手間がかかる
- デメリット2. 工具類の準備も必要
- デメリット3. 営業許可や安全面におけるリスクがある
- 2. キッチンカー(移動販売車)の制作を業者に依頼するメリット・デメリット
- メリット1. 制作する手間が省ける
- メリット2. 安全面が担保されている
- デメリット1. 希望と異なる仕上がりになる可能性がある
- デメリット2. 初期費用がかかる
- 3. リース・レンタルするメリット・デメリット
- メリット1. キッチンカー製作に時間がとられない
- メリット2. 初期費用が抑えられる
- デメリット. 契約期間の長さ
- 4. 中古車を購入してキッチンカーに改造するメリット・デメリット
- メリット1. 改造が不要/最小限で済み、すぐに営業できる
- メリット2. 初期費用が安く済む
- デメリット1. 故障リスクが高い
- デメリット2. かえって費用が高くつく
- 自作・リース・業者製作など、自分に合う方法でキッチンカー(移動販売車)を準備しよう
- キッチンカーに関する主な記事
- 開業実績多数!無料キッチンカーセミナー開催中
- キッチンカーの開業相談
- キッチンカーの出店場所をお探しの方
開業実績多数!無料キッチンカーセミナー開催中
キッチンカー(移動販売車)製作の前に知りたい!販売のために必要な設備
まずは、自分がキッチンカーで売りたい商品を明確にしましょう。それによって設備や取得する許可が異なりますので、製作にも関わってきます。
キッチンカー(移動販売車)に最低限必要な設備
キッチンカーはいわば「動く飲食店」です。飲食店の営業にも必要な設備がいくつもあるように、キッチンカーにも同じく必要な設備があります。詳細は地域の保健所ごとに細かい仕様が異なるため、必ずチェックしましょう。一度保健所に相談に行くと、資料をもらえたり相談に乗ってもらえたりします。複数の地域をまたいで営業する場合はどの地域にも届け出が必要になるので注意です。反対にどの地域でも共通して必須なのは「手洗い用のシンク」と「調理器具を洗うシンク」です。それに伴う給排水のタンク、手洗い用の消毒液なども必要でしょう。その他、衛生上必要なふた付きゴミ箱や、保冷が必要なら冷蔵庫と、扱う食品によっても変わってきます。
キッチンカー(移動販売車)で作るものに応じて必要な設備
キッチンカーで作るメニューが加熱調理を必要とするものならば、まずガスコンロか電気コンロかを考えなければなりません。火力が必要ならガスを選びたいところですが、ガスボンベが必要になるため安全管理や仕入れをしっかり考えましょう。電気なら多くの電力を使うため、その確保も考慮しなければなりません。調理だけでなく、材料を保管する冷蔵庫や冷凍庫、調理器具、提供時の皿の置き場所も必要です。オペレーションと必要な道具をすべてリストアップして計画しましょう。
キッチンカー(移動販売車)の車両調達方法は4つ
キッチンカーの車両調達には大きく分けて次の4つの方法があります。
- 車を購入して全て自作する方法
- 車を購入してあとは業者に制作してもらう方法
- リース・レンタルする方法
- 中古車を購入する
おすすめな人 | 予算(概算) | |
1.全て自作 | 制作費用を抑えたい | 50万円+車体代 |
2.業者依頼 | 見た目・安全性ともにクオリティを求める | 250万円+車体代 |
3.リース・レンタル | なるべく費用を抑えて今すぐ営業を始めたい | 400~600万円(車体代含む) |
4.中古車 | とにかく初期費用を抑えたい | 100-500万円(車種によって異なる) |
1. キッチンカー(移動販売車)を自作するメリット・デメリット
キッチンカーは、自分で製作できます。ここでは、キッチンカーをDIYして自作する場合のメリットとデメリットを解説します。ただし、車として安全に走行するのが第一なので、無理なDIYはしないようにしましょう。
自作のメリット
- 費用が安く抑えられる
- カスタマイズがしやすい
自作のデメリット
- 時間と手間がかかる
- 工具類の準備が必要
- 営業許可や安全面におけるリスクがあるそれぞれについて詳しく解説していきます。
メリット1. 費用が安く抑えられる
キッチンカーを自作する最大のメリットは、もちろん費用が安く抑えられること。大まかに計算しても、自作でかかる費用はキッチンカー本体価格を除いて約500,000円〜1,500,000円と言われています。キッチンカー本体も中古車にした場合は、かなり費用を抑えられるでしょう。ちなみに、キッチンカーの製作を業者に依頼すると、約3,000,000円以上はかかります。
メリット2. カスタマイズがしやすい
キッチンカーを自作する場合、作りながら自分仕様に細かくカスタマイズできるのも大きな魅力でありメリットです。外装や内装も自分好みにデザインできるので、愛着も深くなります。こだわりの多い人にはぴったりかもしれません。自作した分、手直しも自分でしやすい点もメリットです。
デメリット1. 時間と手間がかかる
キッチンカーを自作する場合のデメリットは、時間と手間がかなりかかること。メンテナンスも考えると多くの時間を費やすことになります。自作している間はキッチンカー営業の収入もはいらないので、制作期間はなるべく短くしたいもの。ただし、ケータリングや移動販売など室内設備の内容により、かかる期間はそれぞれ。設備がどのくらいあるかで比較検討してみましょう。
デメリット2. 工具類の準備も必要
キッチンカーを自作する場合、材料だけでなく用途に合わせた工具類も自分でそろえなければなりません。ジグソーや電動ドリル、圧着工具など専門的な工具が必要になります。手元に無ければ、新しく購入する費用が掛かることはデメリットになるでしょう。また、キッチンカーを自作するためには作業スペースも必要です。制作途中の車や工具を置く場所の確保も忘れずに準備しましょう。
デメリット3. 営業許可や安全面におけるリスクがある
素人がDIYするとなると、営業中だけでなく走行中などの安全面も不安な点です。そのため「そもそも安全に営業できるクオリティに仕上がるかわからない」というリスクが伴います。また、キッチンカーは保健所の許可が下りないと営業ができません。工夫を凝らしすぎてしまい、保健所の要件を満たせない場合は、制作し直す必要があります。他にも、DIYしたものは壊れやすいなどのデメリットもあります。どうしても自作したい場合、かなり細かく制作方法を調べてから行いましょう。
2. キッチンカー(移動販売車)の制作を業者に依頼するメリット・デメリット
キッチンカー(移動販売車)の車両調達には、自作する以外にも、キッチンカー製作の業者に依頼して頼む方法があります。業者に頼む場合の費用相場やメリット・デメリットを紹介していきます。
業者依頼のメリット
- 制作する手間が省ける
- 安全面は安心できる
業者依頼のデメリット
- 希望と異なる仕上がりになる可能性がある
- 初期費用がかかる
メリット1. 制作する手間が省ける
キッチンカー製作業者に依頼すれば、車両の調達からキッチンカーの製作まで全てをお願いすることができます。これは自作するよりも圧倒的に手間が省けます。ただし、キッチンカー製作会社によってやってくださる内容が違いますので、細かいところまでしっかりとチェックしましょう。
メリット2. 安全面が担保されている
キッチンカー製作のプロに依頼すれば、安全面で非常に安心できます。ただし、キッチンカー製作業者を名乗っている人たちの全てがプロという訳ではないです。「よく調べずに車両製作会社へ依頼した結果、半年も経たずに車両が壊れた」といった話もよく聞く話です。キッチンカー製作会社は慎重に選びましょう。
デメリット1. 希望と異なる仕上がりになる可能性がある
すべてを業者に任せてしてしまうと、思ったものと違う仕上がりになってしまうことも。また、打合せをしっかりと行っていないと、オペレーションに支障が出る場合があります。何事も任せきりにせず、設備や外装はしっかりと相談しましょう。
デメリット2. 初期費用がかかる
もちろん車両の大きさによって価格は異なりますが、どこからどこまでを依頼するかによっても異なります。比較的安く作れるのは軽トラを利用したキッチンカー。シンクや換気扇、電気配線など主要な設備と、車両費込みで300万~350万ほどが相場です。車両持ち込みを持ち込む場合は金額が大きく左右されるので、事前に相談してみるのも良いかもしれませんね。また、車両持ち込みであれば当然金額は安くなりますが、その車できちんと運営ができるスペックか必ず確認しましょう。スペースは設備によって限られてくるため、快適に運営ができるように要不要をしっかり吟味して製作しなければなりません。
3. リース・レンタルするメリット・デメリット
キッチンカー(移動販売車)の入手製作には、車両リースやレンタルという方法があります。今回は、当メディアを運営するMellowの車両リースプラン「フードトラックONE」を例に、車両リースのメリットとデメリットを解説します。リースは、思っているよりも初期費用が安かったりメリットも多いので、ぜひご検討してみてくださいね。
リースのメリット
- キッチンカー製作に時間がとられない
- 初期費用が抑えられる
リースのデメリット
- 契約期間が長い
メリット1. キッチンカー製作に時間がとられない
キッチンカーをリースする場合には、キッチンカー製作に時間をとられないメリットがあります。キッチンカーを自作する時間や技術がない人、すぐに営業を開始したい人におすすめです。キッチン設備や車両は新しく、必要な保険も料金に含まれており、開業から営業までトータルでサポートしてくれるので、その分メニュー開発や集客に集中できます。
メリット2. 初期費用が抑えられる
「フードトラックONE」では、初期費用が抑えられるメリットもあります。各種保険を含め月額85,000円と96万円(税込)~というプランは魅力的です。自動車保険や車検の費用も含まれているため、車体の故障や事故にも対応できます。キッチンカーを新車で購入する場合、通常3,500,000円円から6,000,000円程度かかる初期費用が、最大で4分の1に抑えることが可能です。キッチンカーの車両リースのメリットは、以上のように少ない初期費用でも新車で安全性の高いキッチンカーを独占的に使用できることです。
デメリット. 契約期間の長さ
キッチンカーの車両リースのデメリットは、契約期間が長いものが多い点。さらに、途中解約にはさまざまな条件があるので要注意です。フードトラックONEでも、リース契約は5年間です。ただし、月々の支払いが85,000円のみであることや、5年後の契約満了時には220,000円(税込)プラス諸費用でキッチンカーの購入が可能な点を加味すると契約期間の長さはデメリットでもありますがその分のプラスもあると言えるでしょう。
4. 中古車を購入してキッチンカーに改造するメリット・デメリット
メリット1. 改造が不要/最小限で済み、すぐに営業できる
もともとキッチンカーとして利用されていたえ中古車を購入することで、改造せずそのまま利用する、最小限のカスタマイズだけして利用することができます。
メリット2. 初期費用が安く済む
メリット1と重なる部分もありますが、改造費用が少なく済むことと新車とくらべて車自体の価格が抑えられるので初期費用が安く済みます。
デメリット1. 故障リスクが高い
キッチンカーに限らず、中古車は買ってみて初めてわかる不良がある場合も多く、リスクがつきものです。また、キッチンカーとしてもともと改造されている車については、前の所有者のメンテナンス度合いによってはすぐに営業できると思っていたら大幅な修理が必要ということもあります。
デメリット2. かえって費用が高くつく
特にキッチンカー用にもともと改造されている中古車の場合には、営業するにあたり、設備などのメンテナンスが追加で必要になる場合があります。地域によって保健所の営業許可基準が違う場合もあるため、それに合わせた追加の改造が必要になる場合もあり、その結果節約しようと思って中古車を買ったら逆に高くついてしまうケースも。
自作・リース・業者製作など、自分に合う方法でキッチンカー(移動販売車)を準備しよう
キッチンカーの準備は、売りたい商品を決め、設備等の確認をすることから始まります。自作の場合は金額を抑えられますが、手間と時間がかかります。また、「作成している期間が長引けば長引くほど、収入が得られるのまでの期間も先になってしまうという」ことも忘れずに考えなくてはいけないポイント。「その期間があればリースしておいたほうが最終的に金額がお得だった」という場合もあるほど……。自作にするか、車両リースにするかにするか、もしくは業者に依頼するかなど、しっかりと調査・検討し、手間と時間、そして金銭面のメリット・デメリットを理解して、決めましょう。