キッチンカーでの営業を考えたとき、移動販売車の内装やメニューなどを考えることに、意識がいきがちです。しかし、いざ移動販売の許可を申請する段階になると「仕込み場所」でつまづく人が多いのでは無いでしょうか?
仕込み場所とは何か、どうやって確保したらいいのか、仕込み場所が見つからなかったら、など許可申請でつまづかないために「仕込み場所」について解説していきます。
目次
- 開業実績多数!無料キッチンカーセミナー開催中
- キッチンカー(フードトラック)の営業に必要な「仕込み場所」とは
- 仕込みの定義はどこまで?
- なぜ「仕込み場所」が必要なのか
- キッチンカー(フードトラック)の「仕込み場所」を確保する方法
- 1.物件を借りて仕込み場所を作る
- 2.飲食店のキッチンスペースを借りる
- 3.仕込み場所シェアサービスを利用する
- 仕込み場所についてのよくあるQ&A
- Q:「仕込み場所」が無くても営業できるって本当?
- Q:キッチンカー(フードトラック)は「仕込み場所」にならないの?
- Q:自宅を「仕込み場所」にすることはできる?
- キッチンカー(フードトラック)の「仕込み場所」が見つからないときの対処法
- 仕込みが要らない材料に変更する
- 困った時はプロに相談しよう
- キッチンカー(フードトラック)の準備には「仕込み場所」も忘れずに
- キッチンカーに関する主な記事
- 開業実績多数!無料キッチンカーセミナー開催中
- キッチンカーの開業相談
- キッチンカーの出店場所をお探しの方
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キッチンカー(フードトラック)の営業に必要な「仕込み場所」とは
ランチタイムなどお客様が殺到する時間帯は、効率よく提供するためにもなるべく事前に仕込みをしておきたいですよね。ただし気を付けておきたいのが、簡単に調理できる食べ物でない限り「保健所の許可を得た仕込み場所」で行わなければいけないということ。詳しく解説していきます。
仕込みの定義はどこまで?
一般的に仕込み作業とは、肉や野菜・果物などの食材をまな板や包丁を使って切る、小麦粉と水を混ぜる、肉に下味をつけるなどの工程を指します。ただ、仕込み場所についての詳細は、地方自治体の保健所によって見解が異なります。そのため、どこからがキッチンカー内で行ってよい調理の「仕上げ」に該当するのかわかりにくい場合もあるでしょう。判断に迷う時は、あらかじめ事前に営業を考えている地域の保健所に確認しておくと安心です。
なぜ「仕込み場所」が必要なのか
「仕込み場所」とは文字通り材料を切ったり、混ぜたりといった調理の「仕込み」をする場所です。生の肉や魚などを切る・混ぜるといった工程では、食中毒を発生させる菌が付着・繁殖する可能性があります。そのため仕込みは、衛生管理の徹底した「営業許可証を取得した設備の整った施設」で行う必要があります。ただ、その施設の定義も営業する地域の保健所によって基準が異なるため、早めに確認しておくと安心です。
*東京都の場合は、都内のいずれかの保健所で営業許可を受けていれば、都内全域での営業が可能です。ただし、仕込み場所に関しては、“仕込み場所がある地域の保健所の許可”を取らないといけません。
また、2021年6月に食品衛生法が改正されて、キッチンカーの仕込み場所にまつわるルールも一部改定されました。以下が詳細をまとめた記事なので、ぜひ参考にしてください。
キッチンカー(フードトラック)の「仕込み場所」を確保する方法
キッチンカーでは簡単な加熱調理や盛り付けといった、いわゆる仕上げしかできないため、仕込み場所の確保は必須。この見出しでは、仕込み場所を確保するための方法を解説していきます
1.物件を借りて仕込み場所を作る
自宅が飲食店などのば、営業する地域に物件を借りて仕込み場所とする方法があります。ただし、保健所から仕込み場所としての営業許可を取れるよう、設備を整える必要があるため、物件の作り込みや改装に多くの時間やお金を要することがあります。そのため、なるべく早い段階から、仕込み場所にかかる費用についても考えておかなければなりません。
また、飲食店の居抜き物件などがあれば、おすすめです。設備も整っている上に、一度保健所から飲食店としての営業も許可されているため、比較的スムーズに仕込み場所としての許可を取れるはずです。
2.飲食店のキッチンスペースを借りる
既に飲食店を経営している場合や知り合いに飲食店経営者がいる場合、営業時間外などの空いている時間帯にキッチンを仕込み場所として借りる方法もあります。すでに保健所から営業許可証を取得している施設のため、問題なく仕込み場所として使用できるでしょう。
ただし、店舗のキッチンを借りる場合は、営業許可の種類に注意しましょう。販売する商材によって必要な許可証が異なります。例えば、ランチメニューなどのごはんものを販売する場合は、飲食店営業許可証が必要となります。喫茶店営業許可証しか取得していない固定店舗を仕込み場所とした場合、申請がおりないこともありますので気をつけましょう。
3.仕込み場所シェアサービスを利用する
キッチンカーの仕込み場所として営業許可施設のシェアサービスを利用する方法もあります。すでに営業許可を受けた「仕込み場所」を月額でシェアできるので、営業許可申請に必要な条件をクリアできます。仕込み場所のシェアサービスを利用する場合には、会員登録、月会費、仕込み場所使用料などがかかりますが、短期間から利用できるものが多いです。
仕込み場所についてのよくあるQ&A
仕込み場所についての、よくある質問に回答していきます。後から慌てないためにも、保健所への申請前に細かいところまでチェックしておきましょう。
Q:「仕込み場所」が無くても営業できるって本当?
仕込みの工程は多くの場合「営業許可を取得した施設」で行うことが義務つけられていますが、なかには、自宅のキッチンやキッチンカーの中で仕込みを行ってもよいと考える保健所もあります。その場合は仕込み場所を確保しなくても、キッチンカーでの営業許可を取得できます。しかし基本は「営業許可のある施設で仕込みを行うことが望ましい」とされているので、このことを頭に入れて開業準備を行っていきましょう。2021年6月の法改正により、条件さえ満たせば仕込み場所がなくても営業許可が取得できるようになりました。詳細は以下よりご覧ください。
Q:キッチンカー(フードトラック)は「仕込み場所」にならないの?
保健所によっては「営業許可を取得したキッチンカー」を「営業許可の基準を満たした施設」と考える場合もあり、その場合はキッチンカーの中で仕込みを含む調理の全工程を行うことができます。ただ、こちらも保健所のある地方自治体によって見解が違いますので、必ず確認するようにしましょう。
Q:自宅を「仕込み場所」にすることはできる?
原則、自宅を仕込み場所にすることはできません。もし自宅を仕込み場所とする場合、保健所から営業許可を得られるレベルの改造をしなくてはなりません。持ち家ならまだしも、賃貸物件の場合は不可能です。自宅での許可が下りることは、ほぼ無いと思っていた方が良いでしょう。
キッチンカー(フードトラック)の「仕込み場所」が見つからないときの対処法
仕込み場所の確保が難しいと困っている方や、仕込み場所の維持費が思ったよりも高くて悩んでいるという方は、下記の対処法を検討してみてはいかがでしょうか。
仕込みが要らない材料に変更する
あらかじめカットされた野菜や肉を使用したり、仕込みの工程が終了している冷凍食材などを使用したりなど、切る・混ぜるといった仕込みの作業を省く方法です。他にも、業務用の食材パックや缶詰などもおすすめです。出来るだけ代用できる食材がないか、考えてみると良いでしょう。またその際は、販売するメニューの調理工程で、どの部分が仕込みに当たるのかを先に保健所に確認しておくのがおすすめです。「思っていたより仕込みが多かった」「思っていたより仕込みではなくて調理だった」という場合もありますよ。
ただし、「こんなお店がやりたい!こんなメニューを提供したい!」という思いを大事に開業しなければ、事業を継続させることが難しいケースを多く見てきています。
また、そういった材料はコストパフォーマンスも悪く、事業計画を圧迫しかねません。最初のコンセプトを曲げて「許可を取ること」を目的としてしまっては、本末転倒です。
困った時はプロに相談しよう
「どうしても仕込み場所が見つからない」「営業許可が取れない」などキッチンカーの開業で困った時はプロに相談してみるのもひとつの方法です。
日本最大級のキッチンカープラットフォームであるMellowでは、無料セミナーを開催しています。セミナーは、キッチンカー出店場所の紹介や、事業計画やコンセプトなどの開業準備から出店までのトータルアドバイスを受けられる個別相談、車両製作や「仕込み場所ってどうしたらいいの?」「開業までにどういう手順で進めれば良いの?」「失敗しないコツは?」といった疑問を解消する内容になっています。開業を具体的に検討されている方にも、まだ情報収集段階という方にもオススメです。ぜひあなたもセミナーに参加してみませんか?
キッチンカー(フードトラック)の準備には「仕込み場所」も忘れずに
営業する地域の保健所によって「仕込み場所」の定義や基準は異なりますが、保健所の許可が取れなければ営業できないため、トラブルが起こらないよう必要条件をしっかりとチェックしましょう。不安なことや疑問がある場合は、あらかじめ保健所に確認しておくと営業許可の申請がスムーズに進められますよ。