キッチンカーでの調理に欠かせない熱源として挙げられるプロパンガス。火力が強いプロパンガスは、あらゆるメニューの調理に向いています。キッチンカーの開業では、プロパンガスを充填してくれるガス会社を自ら探さなければなりません。
今回はキッチンカーで使用するプロパンガスを個人で購入・充填する方法や、料金の目安などを解説します。
目次
- 開業実績多数!無料キッチンカーセミナー開催中
- キッチンカー(移動販売車)で使うプロパンガスとは
- キッチンカー(移動販売車)のプロパンガス購入・充填方法
- ステップ1:ガス会社を探し契約する
- ステップ2:指示された場所にガスボンベを持参し充填してもらう
- 購入後はガスボンベの耐圧検査も必要
- キッチンカー(移動販売車)で使用するプロパンガスの料金目安
- プロパンガスの料金は販売店によって異なる
- 充填料金の目安は1キログラムあたり440~900円
- キッチンカー(移動販売車)で使うプロパンガスの設置と移動の注意点
- 風通しが良く火気から離れた場所に設置する
- 接続部分の点検を行い確実に取り付ける
- プロパンガスを使う時は必ず消火器も用意する
- 車両での運搬はプロパンガスボンベ10キログラム2本まで
- キッチンカー(移動販売車)のプロパンガスをレンタルする方法
- プロパンガスをレンタルするメリット
- レンタル会社を探す時のポイント
- キッチンカー(移動販売車)で使うプロパンガス以外の熱源
- カセットコンロ
- 家電調理器具
- キッチンカー(移動販売車)のプロパンガスは正しい知識を身につけて設置しよう
- キッチンカーに関する主な記事
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- キッチンカーの開業相談
- キッチンカーの出店場所をお探しの方
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キッチンカー(移動販売車)で使うプロパンガスとは
キッチンカーで調理するにあたり、プロパンガスの知識を深めることは非常に大切です。まずはキッチンカー調理の熱源で必要なプロパンガスについて、またプロパンガスで調理を行うメリットについて説明します。
キッチンカー調理の熱源で必要な「プロパンガス」
私達が暮らしの中で使うガスには、都市ガスとプロパンガス(LPガス)の2種類があります。都市ガスは地面の下に通されているガス導管を通じて家庭に供給されるため、当然ながら持ち運びはできません。
一方、プロパンガスは液化したガスをガスボンベに充填(じゅうてん)するので、持ち運びが可能です。充填とはガスボンベにガスを詰める作業です。キッチンカーの調理機器はプロパンガスを使うものがほとんど。キッチンカーで加熱調理を行う場合は、ガスボンベの準備とプロパンガスを充填してくれるガス会社を探しましょう。
プロパンガスで調理するメリット
プロパンガスの特長として挙げられるのが、火力の強さ。都市ガスと比べると約2.3倍の熱量があります。ご飯が美味しく炊けるだけでなく、中華料理や鉄板焼き、たこ焼き、とんかつや天ぷらなど火力が強ければ強いほど美味しいメニューの調理に向いているでしょう。
キッチンカー(移動販売車)のプロパンガス購入・充填方法
キッチンカーで使うプロパンガスは、ガス会社と契約し、ガスが必要になった時に指定された充填所にガスボンベを持参して充填を行います。こちらでは個人でプロパンガスを購入する方法や充填方法、購入後のガスボンベの耐圧検査について解説します。
ステップ1:ガス会社を探し契約する
まずはガスボンベに充填してくれるガス会社を探し、契約を結ぶことからスタート。ただしキッチンカーなどで使用する、持ち運びできるタイプのプロパンガスは現在、新規契約を断るケースも増えています。そのため、ガス会社を探すのも容易ではありません。
新規契約を断る販売店が増えている理由として、緊急時発生から原則30分圏内で急行できる範囲に限り販売するというルールが経済産業省から通達されていることが挙げられます。付近(30分圏内)にあるプロパンガス供給販売店を案内してくれる全国LPガス加盟店ネットワークもあるので、何件か問い合わせると良いでしょう。
ステップ2:指示された場所にガスボンベを持参し充填してもらう
ガスボンベに充填してくれるガス会社を見つけたら、指示された充填所にガスボンベを持ち込み、充填してもらいましょう。ガス料金は充填した分を支払います。容器にガスが多少残っていても充填できるので、使い切る必要はありません。
ただし、ガスの圧力を調整する「調整器」と呼ばれる機器をガスボンベに取り付けていないと、ガスを充填できないので必ず取り付けましょう。
購入後はガスボンベの耐圧検査も必要
プロパンガスボンベを購入したら、製造年月日から3年もしくは5年ごとに耐圧検査をしなければなりません。検査を受けて問題なければ同じ期間、再度使用可能です。問題があれば新しいガスボンベの購入が必要になります。
キッチンカー(移動販売車)で使用するプロパンガスの料金目安
キッチンカーで使うプロパンガスは、住宅で使用するものとは異なり、基本料金は支払わず、その都度充填したガス量に応じた価格を支払うのが特徴。またプロパンガスは自由料金のため、契約するガス会社によって価格も異なります。ここではプロパンガス1キログラムあたりの充填料金の目安を解説します。
プロパンガスの料金は販売店によって異なる
プロパンガスには基準になる料金が存在しないので、販売店により金額が異なり、人件費や仕入れ価格などの経費と、利益を考慮して自由に料金を決めています。またプロパンガスは料金公開が義務ではないので、販売店のホームページに、プロパンガスの料金が掲載されていないことも。金額を知りたい場合は販売店に問い合わせ、料金表や見積もりをしてもらうと良いでしょう。
充填料金の目安は1キログラムあたり440~900円
キッチンカーで使う小型のプロパンガスは質量(キログラム)販売で、毎回充填したガス量に応じて金額を支払います。販売店によって価格が変わりますが、小型プロパンガスボンベを購入する際の充填料金の目安は以下の通りです。
- 2キログラム容器
- LPガス充填約1,800円(1キログラム約900円)
- 5キログラム容器
- LPガス充填約2,800円(1キログラム約560円)
- 8キログラム容器
- LPガス充填約3,500円(1キログラム約440円)
- 10キログラム容器
- LPガス充填約4,400円(1キログラム約440円)(ガスボンベ販売価格 約11,000円~13,000円)
上記のように、購入の際は容器が大きいほど、1キログラムあたりの充填料金が安くなります。充填のみの場合も、1キログラム440~900円の範囲内で見積もりましょう。
その他にも接続器具の費用や、配送料金なども別途かかります。また、ネットでガスボンベだけ購入し、充填する方が得な場合もあるようです。
キッチンカー(移動販売車)で使うプロパンガスの設置と移動の注意点
プロパンガスは使い方を間違えると重大な事故を引き起こす恐れがあるため、正しく使用することが第一です。ここでは、キッチンカーにおけるプロパンガスボンベの設置方法と、キッチンカーにプロパンガスを積載する際の注意点を解説します。
風通しが良く火気から離れた場所に設置する
プロパンガスボンベは、平らで直射日光の当たらない、風通しの良い場所に設置します。その際は倒れないよう、ロープや鎖などで柱に固定しましょう。また保管場所は付近の火気から2メートル以上離します。
接続部分の点検を行い確実に取り付ける
プロパンガスを使用する際はガスボンベや調整器、ゴムホース、ヒューズコック、コンロなどの接続部分を点検します。
きちんと接続されているか、またはゆるみがないかを確認し、確実に取り付けましょう。ゴムホースは器具と接続部分をホースバンドなどで締め付けてください。ゴムホースにひび割れ、焼け焦げなどがあればガス漏れを起こす危険性があります。営業前に確認し、状態が良くなければ早めに交換することが大事です。
プロパンガスを使う時は必ず消火器も用意する
イベント出店では消防の規制により、消火器の設置が義務です。キッチンカー営業でプロパンガスを使用する際は、万が一の場合に備えて消火器を準備し、取り扱いの確認もしましょう。また水やバケツなどの消化用具もあると良いです。
車両での運搬はプロパンガスボンベ10キログラム2本まで
車両にガスボンベを積み込み運ぶ際は法令により明確な決まりがあります。キッチンカー含め一般車両で運搬できるのは、プロパンガスボンベ10キログラム2本までと制限されています。その場合「高圧ガス」の警戒標の貼り付けも不要ですが、それ以上の積載になると、車両に警戒標を掲げなければいけません。
運搬時は必ず縦に積み、転倒防止のためロープなどで固定しましょう。また40度以上になる恐れのある場所に置くことも禁止です。営業場所に到着した際に車両の中に置いたり、火気に近づけたりするのも危険です。
キッチンカー(移動販売車)のプロパンガスをレンタルする方法
キッチンカーのプロパンガスは、購入する以外にレンタルも可能です。プロパンガスをレンタルするメリットや、ガスレンタル会社を探す時のポイントを解説します。
プロパンガスをレンタルするメリット
プロパンガスのレンタルは、使いたい日に使いたい量を調達できることがメリット。1日から1週間程度使用するなら、購入するよりも安いです。またガス会社の人がプロパンガス機材を設置し、使用後も回収するので、キッチンカーでの出店が初めての人も安心。ガスボンベを保管する場所の確保や管理も不要です。
レンタル会社を探す時のポイント
レンタル会社を探す時は、キッチンカーの営業場所に対応するガスレンタル会社を選ぶことがポイントです。緊急時の保安上の理由から、プロパンガスの使用場所は、ガスレンタル会社から5~10キロメートル以内と限定されています。
また、プロパンガスのレンタルを利用する時は、利用する日の約2週間前に連絡しておくのがおすすめです。とくに夏や秋、年始などは利用者が多いので、早めにプロパンガスを確保する必要があります。
キッチンカー(移動販売車)で使うプロパンガス以外の熱源
キッチンカーで使う加熱調理の熱源にはプロパンガス以外に、カセットコンロや家電調理器具が挙げられます。最後に、プロパンガス以外の熱源の特徴をそれぞれ解説します。
カセットコンロ
コンパクトで持ち運びしやすいキッチンカーの熱源と言えばカセットコンロ。コンビニでも販売していることが多く、今はどこでも入手できます。しかし、冬場などは火力が安定せず、火力を最大で使うと30~40分位でガスを1本使い切ってしまうのがネックです。
家電調理器具
電気フライヤーやホットプレート、オーブントースターなどの家電調理器具も、キッチンカー調理の熱源です。家電調理器具はコンパクトで火力も安定しています。ただし別電源AC100Vが必要で、供給するためのエンジン発電機が重く、積み下ろしが大変というデメリットも。また連続使用時には調理が追い付かない場合もあります。
キッチンカー(移動販売車)のプロパンガスは正しい知識を身につけて設置しよう
キッチンカーでプロパンガスを安全に利用するためには、プロパンガスの知識を深めることが大切です。ガス会社で適切なプロパンガスの取り扱いの説明を受けたら、それに従いましょう。またプロパンガスの設置の際や使用中、車両での積載移動では、正しい設置や取り扱いができているか常に点検しながら利用してください。
キッチンカーで必要なプロパンガスについて不明な点があれば、フードトラック開業のアドバイスやサポートを行うMellowに相談するのもおすすめです。おすすめのプロパンガス業者さんもご紹介しています。
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