新型コロナウィルスなどの感染症対策として、飲食店を営業する上で欠かせないのが消毒液です。消毒液には微生物やウイルスを死滅させ、感染力を失わせる効果があるとされ、最近では次亜塩素酸ナトリウムを薄めて作る消毒液も注目されています。
ここでは消毒液の作り方や、キッチンカーにおける消毒液の設置場所・使用頻度について紹介します。
目次
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- 飲食業でも安心な消毒液の作り方は?
- ハイターを薄めて作る
- 消毒液の濃度は0.05%(500ppm)に
- 消毒液を使う上での注意点
- 布やペーパータオルに染み込ませて使う
- 汚れを落としてから消毒する
- 次亜塩素酸ナトリウムの消毒液を手指の消毒に使用しない
- 消毒液だけでなく他の対策もしっかり行う
- キッチンカー(移動販売)での適切な消毒液の設置場所は?
- カウンター横に設置する
- トッピングの台に設置する
- 火の近くにアルコール消毒液を置かない
- 消毒液の使用頻度
- 設備全体の消毒は調理後に行う
- 手指の消毒はこまめに
- スポンジやゴム手袋なども調理後に消毒する
- 消毒液を設置し、皆が安心するお店づくりを
- キッチンカーに関する主な記事
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- キッチンカーの開業相談
- キッチンカーの出店場所をお探しの方
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飲食業でも安心な消毒液の作り方は?
飲食業では設備の消毒のため、多量の消毒液を必要とします。消毒液が入手しにくい現状でも、新型コロナウィルスなどの感染症対策のために十分な量を確保したいところです。実は消毒液は、市販のハイターなどを薄めて作ることができます。
ハイターを薄めて作る
次亜塩素酸ナトリウムを含むハイターは、薄めると消毒液になり、病院でも使用されています。消毒液を作る際は手が荒れないようゴム手袋を装着し、水1リットルに対しハイター25ミリリットル(キャップ1杯分)を混ぜて作ります。2リットルのペットボトルに水を入れ、ハイター50ミリリットル(キャップ2杯分)を混ぜると消毒液として使用するのに適切な濃度になり、管理も簡単です。作った消毒液は冷暗所に保管し、早めに使用します。使用する際は他の薬品と混ぜないよう注意が必要です。次亜塩素酸ナトリウムは長期の保管に向かないため、使う量をその都度作ることをおすすめします。
消毒液の濃度は0.05%(500ppm)に
次亜塩素酸ナトリウムを含む製品を薄めて消毒液を作る時のポイントは、濃度を0.05%(500ppm)まで薄めることです。適切な濃度は使用する場所によって変わりますが、カウンターなど普段触れる部分を消毒するには、この濃度が最適とされています。トイレなど、しっかりと消毒する必要がある場所は濃度の高い0.1%(1000ppm)のものを使います。濃度が薄すぎると十分な効果を期待できず、濃すぎると設備を痛める危険があるので注意が必要です。次亜塩素酸ナトリウムは常温で保存すると成分が変質するため、購入から3年以上経ったハイターは使わないほうが無難です。ハイター以外の次亜塩素酸ナトリウム入り製品を使用したい場合は、ハイターと濃度が異なるため説明書きをよく読んで、濃度が0.05%(500ppm)になるまで薄めます。
消毒液を使う上での注意点
消毒液は薬品のため、取り扱いに注意しましょう。特に次亜塩素酸ナトリウムを薄めた消毒液は手肌が荒れる可能性があるので、使用法を守りたいものです。ここでは消毒液を使う上での注意点を紹介します。
布やペーパータオルに染み込ませて使う
次亜塩素酸ナトリウムを薄めて作った消毒液は、布やペーパータオルに染み込ませて使います。ゴム手袋をはめ、ドアノブやカウンター、トッピング用の調味料入れなど、人の手がよく触れるところを中心に拭き取った後、水拭きして完了です。特に金属製品は次亜塩素酸ナトリウムの成分で錆びる恐れがあるため、忘れず丁寧に水拭きします。次亜塩素酸ナトリウムは薄めたものでも、健康に影響を及ぼす可能性があります。消毒液をスプレーボトルに入れると、霧状になった次亜塩素酸ナトリウムが口や目に入ったりすることがあるので、小分けにする際はスプレーボトル以外の容器を使用しましょう。また消毒液使用時は、常にキッチンカー内を十分に換気し、使用者が多量の次亜塩素酸ナトリウムを吸い込まないようにします。
汚れを落としてから消毒する
消毒する部分が汚れていると、消毒液の効果が発揮されない場合があります。先に通常の清掃をし、ほこりなどが取り除かれた後で消毒すると本来の効果が期待できるでしょう。消毒の妨げとならないよう、普段からキッチンカー内は整理整頓しておきたいものですね。
次亜塩素酸ナトリウムの消毒液を手指の消毒に使用しない
皮膚を傷めるため、次亜塩素酸ナトリウムを薄めた消毒液は手指など人体の消毒に使用しないようにします。消毒液を使う際は必ずゴム手袋をはめ、使用後はしっかり手を洗いましょう。もし皮膚についた場合はすぐに水で洗い流し、成分が肌に残らないよう気を付けます。金属や繊維、木工製品は次亜塩素酸ナトリウムの成分により変質する可能性があるため、消毒液や消毒液作りに使用した製品の説明文をよく読んでから使用を。次亜塩素酸ナトリウムが衣服につくと漂白されてしまうこともあるので注意が必要です。
消毒液だけでなく他の対策もしっかり行う
消毒液は感染症対策の強い味方となってくれますが、それだけでは対策として不十分です。従業員の手洗いやうがい、検温、マスクやフェイスシールドの着用、キッチンカーの換気といった、その他の対策もしっかり行うよう心がけます。例として、手指に使うアルコール消毒液はインフルエンザなどのウィルスに有効とされる一方で、ノロウイルスへの効果は疑問視されています。(ただし、最近ではノロウィルス対策向けのアルコール消毒液も販売されています)消毒液の効果を過信するのではなく、手洗いやうがいといった基本の感染症対策を確実に習慣づけることが、お客様が安心して利用できるキッチンカーへの近道です。
キッチンカー(移動販売)での適切な消毒液の設置場所は?
固定店舗の飲食店であれば、入口にお客様用の消毒液を設置するのが一般的ですが、キッチンカーではどこに置くのが良いのでしょうか?キッチンカーでは人の動きに合わせ、お客様が利用しやすい場所に消毒液を置くことが求められます。
カウンター横に設置する
お客様用の消毒液は、手指に使えるアルコール製のものを手の届きやすいカウンター横に設置します。次亜塩素酸ナトリウムを薄めた消毒液は手指が荒れるため、置かないよう注意しましょう。キッチンカーで消毒液を設置するポイントは、お客様が列に並んで商品を購入するまでの動きを意識し、スムーズに利用できる場所に置くことです。お客様が商品を受け取った後も消毒液が使えるよう、キッチンカーに向かって右側に列を作って並んでもらう場合、消毒液は列と反対の左側に設置します。
トッピングの台に設置する
調味料などを置く台がある場合は、お客様がトッピングをする前後に使えるよう、台にも消毒液を設置します。感染防止のための手指消毒をお願いするお客様向けPOPなどを設置すると、より丁寧な印象になりますね。
火の近くにアルコール消毒液を置かない
アルコールを多量に含む消毒液は引火性が高いため、コンロなど火の近くに置かないよう注意します。従業員にも火気の近くで手指を消毒しないよう伝達しておくと安心です。また、アルコール消毒液の詰め替えは換気の良い場所で行います。保管時は直射日光を避け、火気から離れた冷暗所に収納しましょう。
消毒液の使用頻度
感染症対策のため消毒液を頻繁に使いたいところですが、使い過ぎても設備が痛んだり手指が荒れたりと、トラブルの原因になってしまいます。消毒液はいつのタイミングで、どのくらいの頻度で使えば良いのでしょうか。
設備全体の消毒は調理後に行う
次亜塩素酸ナトリウムを含む液体を用いた調理器具や設備の消毒は、成分が残らないよう調理後に行います。調理前に消毒したい場合は、次亜塩素酸ナトリウムが入った消毒液ではなくアルコール消毒液を使用しましょう。基本的に調理中は調理器具の消毒を避けます。カウンターや調味料入れ、ドアノブなどよく人の手が触れる場所は、消毒の回数を増やします。ただし、金属製の調理器具を過剰に消毒したり、濃度の高い次亜塩素酸ナトリウムを使用したりすると、腐食の恐れがあるので注意が必要です。
手指の消毒はこまめに
従業員の手指の消毒は、アルコール消毒液を使ってこまめに行います。具体的には、調理前、トイレの後、キッチンカーから出入りした後などに、手洗いをしてから消毒すると良いでしょう。
スポンジやゴム手袋なども調理後に消毒する
布きんやスポンジ、ブラシ、使い捨て以外のゴム手袋も忘れずに毎日調理後に消毒します。ゴム手袋が使い捨ての場合は、消毒する必要はありません。常に新しいものを清潔な場所に保管し、毎日取り換えて使用します。着用していたエプロンや衣服は、消毒はせず通常の洗濯のみで十分です。必ず毎日洗濯し、清潔な場所で乾燥させておきます。
消毒液を設置し、皆が安心するお店づくりを
飲食業における感染症対策というと、難易度が高いように感じられるかもしれません。しかし手洗いやうがい、マスク着用など基本の対策をしっかりした上で、消毒液を正しく扱えば、安心してキッチンカーを営業できます。この記事を参考に消毒液を活用し、キッチンカーからお客様へ笑顔を届けたいですね。
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