一台のキッチンカーから漂う炊きたてご飯の香り。 そこには、「本物の価値」を追求する情熱的な物語が始まろうとしていました。
2022年、コロナ禍という逆風の中で誕生した「むら川」。
創業者の武田氏の胸には、「本当に価値のあるものを、もっと多くの人に届けたい」という強い想いが秘められていました。
情熱が導いた発見の瞬間
大崎・お台場エリアでの週5出店という高い目標を掲げ、武田氏は10のブランド開発に挑戦します。 エスニック、ガパオライス、ビーフシチュー、ぼっかけ、みぞれ、そぼろ丼、ベジロリアンなど、様々なジャンルに挑戦。
その中のひとつのブランドとして生まれたのが「むら川」でした。
武田氏は数々の試作品を重ねる中で、ある重要な気づきがありました。
当時、キッチンカー業界では珍しかった日本食という選択が、むら川の独自性を生み出すことになります。
**「なぜ、キッチンカーに本格的な日本食がないのだろう。販売価格の40%が原価と言われるキッチンカー 業態。200円や300円という原価に縛られる必要があるのだろうか。毎日食べたくなる、本物の日本食を届けよう」**
至高の一品との出会い
その想いから生まれたのが「サーモンのレアカツ海苔弁」です。 中がほんのりピンク色に残るサーモンを特製の衣で優しく包み、丁寧に揚げ上げる。一つのお弁当で8種類の味が楽しめる贅沢な内容は、多くのお客様の心を掴んでいきました。
消費者が認めた価値
事業開始当初、むら川は価格設定に苦心していました。
看板メニューの「サーモンのレアカツ海苔弁」は、原価率70%を超える高品質な商品でしたが、1,200円という価格設定に、多くのお客様から「美味しいけど・・・高くて毎週は買えない・・・」という声が寄せられていました。そこで、鶏肉や、豚肉、魚を使用した3種類の「のり弁」を1,000円で提供することにしましたが、販売数はなかなか伸びませんでした。2022年後半には月間1,000万円の赤字を抱え、1日の販売数も50〜60食程度に留まっていました。この課題を解決するため、むら川は750円から1,200円までの幅広い価格帯のメニューを展開し始めます。
お客様の予算に合わせて選べる商品構成に変更したことで、1台あたりの販売数は1日で、120食にまで伸びるようになりました。 結果、出店場所を問わず、多様な客層のニーズに応えられるようになったのです。
想いを形にする、効率的なフランチャイズ運営
より多くの方に想いを届けるため、武田氏は運営の効率化にも知恵を絞りました。独自の仕込み作業の効率化により、店舗では炊飯のみを行うシンプルな運営を実現。原価40%、出店手数料15%という収益構造で、粗利率45%を達成しています。これにより、キッチンカー事業者は本来の強みである「お客様との対話」に集中できる環境を整えることができました。
また、新規のフランチャイズオーナーには2週間から12週間の充実した研修プログラムを用意。東京の人気店舗で実地研修を行い、1日120食から250食の販売ノウハウを学ぶことができます。
共に歩む仲間たちへ
むら川は今、同じ想いを持つ仲間たちを募集しています
- 夜営業だけでは物足りないと感じている居酒屋勤務の方
- スタッフの新たな可能性を引き出したい飲食店経営者の方
- 飲食店を経営していて経営の多角化に興味がある方
- 新規でキッチンカーを開業したい方
- お客様とのコミュニケーションを大切したキッチンカービジネスを展開したい方
数字が物語る成長の軌跡
「むら川」の売上は2023年1月、月商800万円。同年12月には1800万円へ。
この成長の背後には、価値と価格のバランスを追求し続けた努力があります。2023年10月には6台体制へと拡大し、同年12月には待望のフランチャイズ店舗1号店、2024年9月には、同オーナーの2号店が開店しました。むら川の物語は、着実に新しい章を重ねています。契約から資金調達、実際の運営まで、法人としての経験を活かした手厚いサポート体制も整えました。 また、フランチャイズ展開の可能性を探るため、名古屋でテスト販売を実施。わずか2.5時間の営業で約50,000円という驚異的な売上を記録しました。名古屋での出店初日は40食だった販売数は、現地のお客様との対話を重ねながら4回めの販売では同じ現場で115食まで増加、東京のみならず名古屋でも手応えを感じることのできる店舗運営が実現できています。
「むら川」ブランドのフランチャイズ化で全国展開へ
「キッチンカーで価値ある食事を提供する」。むら川の挑戦は、まだ始まったばかり。「むら川」は今日も、一つ一つの弁当に想いを込めて、新しい未来を切り開いています。
「キッチンカーでおいしい食事が提供できるという新しい常識を、全国に広めていきたい。
それが私たちの次なる目標です」と武田氏は話してくれました。
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